校長のメッセージ | 15 | 和田 征士 | 平成15年 4月15日 |
《 新しい年度を迎えて 》 4月8日(火)に入学式を挙行しまして、中学校は10:00開式で、257名の諸君が入学いたしました。 高等学校は13:00開式にしまして、389名の諸君が入学いたしました。中学校・高等学校ともに、入学式に引き続いて新しいクラスごとに、参列した付添の保護者ともども、写真を撮りました。 翌日9日(水)には、始業式を行いました。高等学校では、その日の内にオリエンテーションの一環としてクラブ紹介があり、入部希望者を募集し始めています。 こんな具合に新しい年度が始まりました。 この欄も昨年2学期から始まりまして、今年度も月当たり2回のペースで内容を更新して参る予定であります。内容は学校で起こった出来事を中心に、内容の紹介をしながら、コメントを差し挟んでいきたいと考えています。読者は、小学校高学年の人が読んでも理解できるように心掛け、わかりやすい文章にしたいと思います。 深刻な不況状態は、バブル崩壊後、既に10年以上にわたって続いています。早く立ち直って、明るい兆しを待ち望んでいるところであります。 《 入試問題に込められたメッセージー3(数学科) 》 出題の意図 既に国語や社会の時に述べましたように、入試問題は、入学してから学校で行う授業の内容やねらいを踏まえて作成しています。この点は数学科でも同じであります。 入学してから直ぐの、オリエンテーション期間中に、各人に「自分新聞」と題して、自己紹介を兼ねて新聞形式で表現したものを出してもらっています。その中で特徴的なことは、算数や数学が好きだといっている人が、7割以上いるということで、数学科としてはそのような気持ちを大事に育てていきたいといっています。 今回の入試問題は、2月に行われました2回にわたる入試の内、第1回目に出題した6問中の2問を出しました。2問とも文章題です。 出題に当たっては、どの問題も、式を使っても図を使っても、グラフを使っても解答が得られることをねらっています。自分の取り組み易い方法で取り組んで頂きたいと数学科の先生はいっています。 小学生として学校の授業でここまでは到達していて欲しいという問題を揃えてあります。 量と量の関係、量と比の関係、変化の仕方など、数学としてのバランスを考えて出題されています。 奇をてらう問題ばかりではなく、今までの学習が無駄にならないようにオーソドックスな出題も多くする方針です。 さて、実際に解いてみてどうでしょうか。 数学入試問題の一部(著作権の関係上公開できません) なお、数学の学習では、カリキュラムの関係で、高等学校に初めて海城に入った生徒(高入生)は、本校の中学から進学した生徒(中入生)に対して、中学校で学習してない部分があります。その為、高等学校1年では、数学の授業は6単位(週に6時間の授業)で行いますが、この授業は高入生と中入生では、グループ別に分けて授業を行います。1年間かけて進度・実力ともにレベルを同じにして、2年生からは、高入生・中入生の区別なしに授業を行います。 《 コンピューター利用について 》 ここで本校のコンピューターの利用の状況について触れておきます。 本校自身の調査ではありませんが、私立中学校受験生の75%程度の家庭がインターネットを利用しているようであります。その為入学してくる生徒は、同じ割合の人がコンピューター操作に習熟していると見ています。 ただ、学校では、中学校1年の生徒に対し、基本操作から指導を始めることにはしています。 本校には、光ファイバーケーブルが既に2年前から接続されています。これは、文部科学省と総務省の合同事業として、『次世代ITを活用した未来型教育研究開発事業』(学校インターネット3)に、都内私立学校20校の中に入っているからであります。 従って、インターネット接続時間や大容量の相互通信および機器の機能を含めて、最先端の能力を備えています。 こういう機器を生徒諸君はフルに活用しています。 授業で行うことの他に、49台を設備しているコンピューター室を毎日放課後生徒に開放しています。インターネット検索で戸惑う生徒がいることを想定して、利用アドバイザーを常置しています。地理的な近さもあり、早稲田大学の全面的な協力の下に、理工学部大学院生を中心に来て頂いております。 利用状況は、日によって違いがありますが、多いときは全機が利用されていることもあり、テストが近づいているなど特別なときでも、20台近くが利用されています。 利用の内容別では、インターネット検索で、前に挙げた「総合的な学習の時間」対応の授業のレポート作成のために利用する生徒が多いようです。 利用学年は、中学校2年生3年生が最も多いと聞いています。高校生になると比較的少なくなります。 今年度から新たに、図書室でも「図書館AV資料&インターネット閲覧システム」を立ち上げました。 これには第1ブースと第2ブースがあり、1つのブースはインターネット閲覧が可能で、HPアドレスや、検索エンジン・リンク表などを駆使してHPの資料閲覧が可能にしています。 他のブースは、館内の多くのストックの中から、AV鑑賞が可能であります。 このように充実して参りましたが、コンピューター室はもう1室欲しいと考えているところであります。 今回は以上にしておきます。 |