3月6日(木)の期末考査2日目、13:00より、災害対策委員会のメンバーによる消火訓練が実施されました。
昨年度は、4号館で急に生徒が心不全で倒れてしまった場合を想定し、AEDの動かし方や心臓マッサージなどについての訓練でしたが、今年度は、化学実験室で、
1.生徒がガスバーナーを誤って作動させ、制服に火が燃え移ってしまった場合。
2.実験で硫酸を使用した際に、誤って腕や顔にかかってしまった場合。
3.エーテルに誤って引火してしまって、爆発が起こった場合
の3つのパターンによる事故を想定して、その際に教職員がしなければならない初期対応について、改めて確認しました。
また、これらの事故によって発火し、実験教室に火が燃え広がった場合に、消火器と消火栓をどのように作動させるか、その位置関係や手順を確認した上で、実際に、消火栓では2人1組によるホースの取り扱いを、また消火器では、実験室内での消火活動を行いました。
消火栓の放水については、場所を前庭に移して、実際に火災報知器を鳴らし、3人1組で、あらかじめセットしていた火災場所への消火活動を行いました。
(海城学園 災害対策委員会)
3学期の講習で,中3の希望者を対象に「iPadを用いた新しい科学の授業」という講習を行いました.この講習は,普段の授業ではあまり扱っていないiPadを使用して,自分の興味を持つ科学の内容について調べ,わかったことをKeynoteでまとめ,プレゼンテーションするというものです.
インターネット上の情報にアクセスして,その情報を取捨選択し,整理することの重要性は言うまでもありません.いつも受け身的な授業が多くなりがちですが,この講習では生徒が主体で学ぶことが重要で,教員から講義することは機器の操作や使用方法,調べるときのコツなど,ごく基本的なことを少しだけです.生徒はとても熱心に取り組んでおり,困ったときは生徒が聞きに来たり,こちらから声をかけたりしました.最後のプレゼンテーションでは,お互いが調べたことを発表・共有し,それに対する質疑応答を行いました.情報機器の操作やプレゼンテーションの技術もさることながら,教科書や授業の枠にとらわれず,それぞれが自由に調べ共有することにより,教員も生徒も一緒になって,より理想的な自然な学びができたのではないかと思います.
教員からはきっかけとなる最低限の知識を与えました.あとは彼らの自主性に任せます.
3学期の講習で中1〜3の希望者を対象に「地球惑星科学特別講義」という講習を行いました.この講習は,中高の授業では扱うには少し難しい地学の内容について,より突っ込んで講義するものです.講義はできるだけ易しく話すようにしましたが,難しい内容もかなりあったと思います.ただ,自分のレベルあった授業を受けるのも良いですが,実際,背伸びして難しい講義を聞いてみることや掘り下げれば教科書ように単純にいかないことを知ることも,実はモチベーションや興味・関心につながるのではと思っています.皆さんの感想を読んでみると,より深い内容に触れられて良かった,わからないことが多かったが面白かったという意見もあり,それなりに意図していたこともできたかと思います.今後も,ブラッシュアップしていきたいと思います.
******以下,講義内容と生徒への紹介文*******
修学旅行の事後学習として、中学3年生で行っている「コミュニケーション授業」。今回は前回に引き続き柴幸男さんの1回目の授業の様子を紹介します。
授業の後半では、旅行先から持ち帰った「何か」を作品にして、その「何か」に題名をつけました。
修学旅行の事後学習として、中学3年生で行っている「コミュニケーション授業」。今回は1組・5組を担当していただいている、柴幸男さんの1回目の授業を紹介します。
柴幸男さんは「ままごと」を主宰し、演劇活動を行っています。本校でワークショップ講師を務めていただくのも3回目となります。
1年目は、ラップを使って修学旅行を振り返るワークショップを行っていただきました。柴さんは、第54回岸田國士戯曲賞を受賞された『わが星』にも、ラップを取り入れられていました。
昨年度は1人5秒の演劇を創りながら、修学旅行を振り返るワークショプを行っていただいています。
2月23日(日)に行われた生徒理科研究発表会で、地学部の中1生が「霜柱の発生する条件」というタイトルで口頭発表を行いました。また、別の中1生が「気圧と天気の関係」の、中3生が「エアロゾルが夜空の明るさに及ぼす影響〜新宿区での観測から探る〜」の誌上発表をそれぞれ行いました。
この発表会は東京私立中学高等学校協会主催のもので、53回目を数える今年は誌上発表が106件、そのうち口頭発表40件と、多くの私立中学校・高校が参加。物化生地さまざまな分野の発表がありました。今回はたまたま日程が英検の2次試験と重なってしまったため、2次試験のない中1生しか当日は参加できなかったのですが、それでも特に口頭発表では、初めての割に堂々と発表できていました。内容自体はまだまだこれからという面もありますが、しかし中1からこのような経験を積むことは、間違いなく今後の財産になることでしょう。他分野の研究にも興味を持って聞いていたようで、良い刺激を得られたのではないかと思います。今後もこのような機会には積極的に参加してくれることを期待しています。
修学旅行の事後学習として、中学3年生で行っている「コミュニケーション授業」。今回は2組・6組を担当していただいている、吉田小夏さんの1回目の授業を紹介します。
吉田小夏さんは、劇団「青☆組」を主宰し演劇活動を行っています。近年では、創作活動に加え、外部劇団への脚本提供、国際交流、そしてワークショップ講師など、多角的な活動を行っており、本校でのワークショップ講師も今年で3年目となります。
京都大学理学部主催の「数学の森」で2年連続の銅賞受賞、本校の前数学部部長、そして海城&YSFH数学定期交流会などで目覚ましい活躍を見せる高校2年の恩田直登君が、自身のオリジナル論文をインドの査読付き国際数学雑誌である
Journal of algebra and number theory: Advances and Applications
に投稿し掲載されました。
投稿誌は、米国数学会および欧州数学会にてその内容がレビューされるものゆえ価値は高く、加えて高校生の論文が国際数学雑誌に掲載されることは希代のことと申せましょう。
すでに掲載誌のHPには、恩田君の論文
A note on certain relations between the Fibonacci sequence and the Euclidean algorithm
が電子ジャーナルとして配信されています:
http://www.scientificadvances.co.in/artical/3/133 を参照のこと。
〈投稿誌のHPより. NAOTO ONDAの名前が見られる〉
〈昨年末、本校数学科ゼミコーナーにて、論文投稿前の最終チェックをする恩田君〉
塩野直道先生は、今日、伝説の算数教科書と呼ばれ、昭和10年から18年まで使われた「尋常小学算術」(通称「緑表紙」)の編纂者です。
この教科書が「伝説」とされるゆえんは、「数理思想の開発」と「日常生活の数理的訓練」を目的に掲げ、カラーの絵を多用して視覚的に数の概念を把握できるよう工夫がなされるなど、それ以前の教科書から面目を一新した画期的なものであったからです。
この教科書は世界的にも評価が高く、昭和11年ノルウェーのオスローで開催された国際数学者会議では大変な関心が寄せられた、との史実があり、現在、皆さんが使用している教科書の装丁と精神の源流がこの緑表紙だといっても過言ではない、との評が少なくありません。
その塩野直道先生を記念して創設された算数・数学研究のコンクールが「塩野直道記念」で、その第1回受賞作品の発表がさる1月23日に行われました。
東京大学総長であった吉川弘之氏を理事長とする「RIMSE(財団法人理数教育研究所)」が鳴り物入りで開始したビッグタイトルだけに、応募総数はこの種のコンクールとしては異例といえる小中高合せて実に9132件にわたりました。
そのなかで、高校生部門の賞は約10個用意されており、その審査もまず各地域(ブロック)で選考して当落を決定した後,中央審査を経て,受賞作品を決定するという厳正さでした。今回は、高校生部門は合計13作品に賞が与えられ、その中の2作品で、本校高2年の山口哲君,井上立之君が奨励賞に輝きました。