理科 地学部 昭島巡検・多摩川化石採集
5月4日(水・祝),地学部は,東京都昭島市を訪れました.青梅線中神駅に集合し,河岸段丘の地形とそれに関係して湧き出す湧水を見学しながら多摩川河川敷を目指しました.多摩川に到着後,昼食をはさんで河原や河床の2カ所で化石採集を行いました.貝化石や植物化石,化石となった樹木なども見られ充実した巡検となりました.この巡検は新入生歓迎巡検の下見を兼ねていたので,近いうちにもう一度訪れたいと思います.
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諏訪神社に到着.ここまで中神駅から多摩川に向かってずっと坂道を降りてきました.この坂道は,多摩川によって作られた河岸段丘であり,それがよく理解できました.
諏訪神社の湧水.いわゆる東西方向に延びる崖線の下にあるこの神社は,河岸段丘による崖でむき出しになった地層から湧き水が出て,南向きの日当たりが良く北風を防ぐ構造になっており,とても良い場所といえます.ここは,「宮社の沼澤」というところから「宮澤」という地名です.
斜面の向こう側の家が高くなっていることから,神社周辺の段丘や崖線が理解できます.道路などは人が削ってしまい,途切れ途切れにしか地形を知ることができないようになってしまっています.
貝の化石を発見.このあたりの地層は160万年のものと推定されているので,その当時の貝が化石になったものです.
木の枝のようなものを考えられる化石です.これは水に浸かっていて採れませんでした(クリックで拡大).
植物化石.葉脈のようなものがわかるでしょうか.いくつも葉っぱが重なっており,葉っぱが折り重なるように堆積した環境であったと考えられます(クリックで拡大).
帰り道でも昭島駅に向かって登る坂の手前に湧水が見られます.日吉神社と同じく,崖線下の湧水で連続してあちこちで見られることが理解できます.
都天然記念物でもある拝島のフジ.後ろに見える日吉神社でもやはり崖線の湧水が見られます.こういう予想外のきれいな景色に出会えるのも野外の良さです.