2014年度中3アメリカ研修(その7)
3月26日(木) (7日目)
海城生のSJAでの生活もだいぶ板についてきました。しかし、それも残り2日。慣れてきた頃には、この場所を離れなければならない。わかっていたこととはいえ、海城生の心中にも、いろいろなものがよぎっていることでしょう。
さて、学校朝会を終えて生徒をそれぞれの授業に送り出し、われわれ教員はSJAのheadmaster(校長先生)であるLovett先生のEnglishの授業を見学させていただきました。
ただEnglishと言ってしまうとかえってわかりにくいかもしれません。ここはアメリカですから、意味合いとしては「国語」ということになります。
教材はAldous Huxley ”Brave New World”(1932)(すばらしい新世界)。George Orwell ”1984”と並び、よく知られたディストピア小説です。授業の受講者は12人。みな、あらかじめ指定された箇所(数チャプター)からテーマやポイントを文章化する課題を与えられており、授業開始と共に、ホワイトボードに書いていきます。その後で自分は12個あるうちのどの見方を支持するか各生徒が表明した上で、検討と議論を経て、3つの見方に集約。各グループで話し合う中で教員はそれに助言し、元の見方を発展させる形で意見を磨き上げていく、というのが、1コマ70分の授業の過程です。生徒たちは程よい緊張感の中で熱心に取り組んでいて、強く印象に残りました。
続けてMesics先生の日本語の授業(何だかややこしいですが)にお邪魔し、海城の教員としてSJAの在校生に向けて授業を行いました。内容は日本文化における妖怪についてと、sea urchin(うに)やsquid(いか)など海の生物に関するものの二本立てです。出来はともかく全力を尽くしました。何か少しでもかれらの心に伝わるものがあったことを願います。
放課後はSt.Johnsburyの町中でボーリング大会。海城生がみな明るい表情でプレーしていて、いいリフレッシュの時間になりました。
(引率教員N)
Lovett先生のEnglishの授業。校長先生自ら授業をし、議論に参加します。
引率教員による授業「日本文化における妖怪」。ほとんどの生徒が妖怪についてはじめて知ったようです。
やたらと盛り上がったボーリング。