理科 地学部 おとめ山公園全面開園記念式典で研究発表
10月26日の日曜日,地学部で調査活動をさせていただいている新宿区立おとめ山公園で全面開園記念式典と記念イベントが行われました.本校地学部では,これまで7年近く継続させてきた湧水調査の結果を発表するブースをいただき,これまでの成果と湧水の研究手法などを紹介しました.
このおとめ山公園では,ここ最近,拡張工事が行われており,かつてこの地にあった谷戸地形や武蔵野の雑木林の面影を意識した拡張を行い,この土地が持つ自然や歴史の記憶の再生がテーマとなっていました.この度,めでたく工事が完了し,新宿区立では中央公園に次ぐ,2番目の広さの公園となりました.我々,地学部が研究対象とする湧水は,この公園のテーマでもある谷戸地形や武蔵野の雑木林を作りだした大きな要素でもあります.今後も湧水量や水質などの観測を継続させていくことは,地学部としての調査・研究活動という意味合いだけではなく,この落合地域の自然を考えるための大きな基礎データになると信じています.部員が変わっていく中での継続調査は難しいところがありますが,先輩から後輩へとその意義を伝え,着実に襷をつないで欲しいと思います.
最後になりましたが,落合地域の自治会を中心とした地元住民の皆様には,いつも調査で声をかけていただき,ご自宅の井戸で地下水位の観測もさせていただいています.また新宿区の方々には,素晴らしい活動の機会を与えていただきました.この場をお借りして,感謝申し上げます.
記念式典の開園記念のテープカット.開園おめでとうございます.
記念植樹には,新宿区長からも声をかけていただき,生徒も参加させていただきました.
鷹狩りのデモンストレーション.実は,おとめ山公園は「御留山」と書いて,もともと徳川家の狩場であった歴史があります.そこから相馬家の屋敷となり,住民の保護運動により公園となった経緯があります.
新たに開園した場所.非常に広くて,崖線である歴史を意識して緩やかな斜面が特長的です.
イベントではたくさんの住民の方が集まり,参加されていました.
日曜日でもあることから,湧水の流れにはザリガニ釣りの親子連れも.親水空間としても重要な役割を持つ公園は,大袈裟ですが自然と人間の関わりにとって重要な意味を持つと思います.