理科 地学部 柿田川湧水巡検
9月23日,地学部は静岡県三島市にある柿田川湧水群を訪れました.柿田川湧水群は,富士山周辺の雨が地下水となって流れ,湧き出している湧水群で日本有数のものです.この湧水は,主に1万1千年ほど前の富士山の火山噴火で噴出した三島溶岩の中を地下水が流れてできていると考えられています.当時は,三島の地に熱い溶岩が流れてきた恐ろしい出来事が,その後,長きにわたって恵みとなる水をもたらしています.日本の自然の脅威と恵みが共存していることが良くわかる地域でもあります.素晴らしい秋晴れと柿田川を流れる清涼な水に,楽しい一日になりました.
柿田川公園内の小規模な湧き間を見る生徒.湧水に伴って砂が舞い上がり,水が湧いていることが観察できます.また,カワニナやその這い跡も見られました.
柿田川公園の第二展望台から見た湧き間.透き通ったブルーがとてもきれいです.
三島市内を流れる源兵衛川を歩く生徒.せせらぎを歩けるように,木道などが整備されています.
梅花藻の里で見られた三島梅花藻.小さな白い花が魅力的です.本来は,高地やもっと涼しい所に住む植物ですが,三島では冷涼な湧水のおかげで生息することができています.
楽寿園の小浜池の様子.地下水位が下がるこの季節には,池が枯れてしまい,三島溶岩が露出します.地下水位の季節変化でもありますが,人間活動により地下水が減っていることで枯れてしまっているようです.