理科 地学 福井巡検旅行(1日目)
8月21日から23日にかけて、中1〜高2の有志23人が参加し福井県、岐阜県の巡検旅行を行いました。
一日目は福井県の恐竜博物館の見学と今年の7月19日にオープンしたばかりの野外恐竜博物館での化石採集体験をしました。これまでに国内で発見された恐竜化石は、その約80%が福井県勝山市にある手取層群(白亜紀前期)の地層から発掘されたものであり、また、福井ではフクイラプトル・フクイサウルス・フクイティタンという新種の恐竜化石も見つかっています。恐竜の卵殻、幼体の骨、足跡化石なども発見され、恐竜のくらしぶりが次第に明らかになるなど、日本の恐竜研究のまさに最前線といえる場所です。館内の常設展は40体以上の恐竜全身骨格、福井県で見つかった恐竜化石をはじめ、千数百点の標本、大型復元ジオラマなど、とても見ごたえのある見学でした。特に、ほとんどすべて実物の骨化石を使用しているカマラサウルスの全身骨格は、さすがに迫力がありました。
福井県立恐竜博物館見学の様子
常設展を見た後、博物館から出るバスで15分ほどの野外恐竜博物館へ向かいました。野外恐竜博物館のすぐそばの崖では今まさに重機を使った発掘調査が進められており、直近の調査で発見された巨大な恐竜の足跡化石や、発掘調査の様子についての展示を見ることができました。また、化石発掘を行っている現場の石から、ハンマーを用いて実際に化石を探す発掘体験を行いました。30分程度と短い時間ですが、植物化石などを採取することができ、一人1つまで持ち帰ることができます。中には、立派な貝化石や魚の鱗を採った生徒もいました。こうした化石は研究上貴重な試料なので博物館に寄贈するという形になります。1年後には、寄贈した生徒の名前が福井県立博物館に記されるかもしれないということで、楽しみですね。
野外恐竜博物館で恐竜の足跡化石を見る
野外博物館から再び恐竜博物館へ戻り、研究員の方から特別講義をしていただきました。講義後には、閉館時間まで多くの質問があり、生徒の関心の高さがうかがえました。
ご講義の様子