地学部 京都大学「地質の日」イベントに参加
5月17日から18日にかけて,京都大学総合博物館で行われた「大地は語る2014『地質の日』記念イベント」に地学部の高校生5名が参加しました.このイベントは,京都大学理学部地質学鉱物学教室と京都大学総合博物館が共催のイベントで,一般の方々に大学の研究内容を紹介する企画です.また,大学で行われている研究紹介に加え,体験企画やレクチャーなども行われました.
今回,本校卒業生・京大理学部OBで,現在,本校の地学科講師をしていただいている先生のご縁で,是非,本校地学部も参加してみませんかというお誘いを受けました.大学スタッフや学部生・院生と交流もできる,大変,光栄かつ貴重な機会です.当日は,地学部の高2が3名,高3が2名参加し,ポスター発表(葛生の化石,夜空の明るさ,湧水)と鉱物・化石展示を行いました.一般の方々への丁寧な説明を熱心に行う姿には,いつもながら感心しました.一般の方々だけではなく,京都大学の先生や学生の方々にもよく頑張っていると褒められ,たくさんの貴重なご助言も多くいただきました.また,地学部OBで京大理学部の先輩とも会う事ができ,中間考査前でしたが彼らにとって貴重な濃密な2日間となったと思います.
*参照ページ
京都大学総合博物館:http://www.museum.kyoto-u.ac.jp/
京都大学地質学鉱物学教室:http://www.kueps.kyoto-u.ac.jp/index.html
2014年「地質の日」記念イベント:http://www.kueps.kyoto-u.ac.jp/news/geologyday2014.html
京都大学総合博物館に到着し,玄関口で記念撮影
地学部のブースの様子.一般の方々といっても,興味・関心が豊かで知識も豊富な方が多く,生徒たちも一生懸命,対応していました.
鉱物展示の一部.自慢はすべて自分たちで採集したものというところでしょうか.(クリックで拡大)
化石展示の一部.こちらはもはや高3部員の個展です.レベルも高くなお素晴らしく,京都大学の学生でもびっくりしたのではないでしょうか.(クリックで拡大)
こちらは湧水のポスター.実物こそありませんが,天文も含め良くできていました.(クリックで拡大)
1日目終了後,理学部教授の先生の計らいで,地学の世界では有名な京都市内にある益富地学会館に,開館時間が過ぎていたにも関わらず,ご案内いただきました.生徒は大感激で,ご迷惑ながら見学させてもらいました.ありがとうございました.(クリックで拡大)
益富科学会館には,立派で貴重な標本が揃っています.例えば,「砂漠のバラ」と言われる石膏の標本です.ピンクのものは造花ですが,まるでバラのようです.他にも,珍しいものばかりで,生徒は疲れも見せずに見入っていました.私は朝早くて疲れたと思いながらも,純粋な好奇心の素晴らしさを垣間見て,心地良い時間でした.(クリックで拡大)
このイベントでは先生や大学院生などのレクチャーもあり,興味のある部員にとってはこれまた貴重な時間でした.
博物館の館長でもある大野照文先生はじめ著名な先生方にも声をかけていただき,私は恐縮ばかりでしたが(笑),部員たちはとても贅沢な時間を過ごせました.こういう方々との出会いは,彼らの将来に大きな影響を与えるものだと確信しています.
京大生たちのブースも回ることができ,これも勉強になりました.こちらは,スナメリの骨格標本で,組立てながら骨格の構造を教えていただきました.いつも思いますが,こうやってじっくりと本物に触れ,それを前に議論しながら考えることが,自然史や博物学分野の醍醐味と重要性であるのに,これが50分の授業では苦しいところが残念です.こういう価値が再認識され,博物館などの社会教育施設がハード・ソフト面の両方で充実することを願っています.