中学3年 コミュニケーション授業 発表会4
この2クラスは発表会までの授業の中で、カラダに刻まれた修学旅行の思い出を元にダンスを創りました。まずはそのダンスを発表しました。
また、この2クラスは修学旅行先から投函した絵はがきを使って戯曲を創りましたが、プロジェクターによってスクリーンに映し出されたその戯曲の内容について説明した後で、班ごとにその作品を発表しました。
発表の後で、吉田さんからお話がありました。
「戯曲を書く、演出をする、パフォーマンスをする、演劇の様々な要素を実際に経験してもらいました。戯曲を構成する際には、チームで話し合って決めてもらいましたが、自分で書いた手紙をまずは音読する、声に出すということを大切にしてもらいました。そこで出来上がったものを、今度はカラダに転換して、教室の机の上でできることのもう一つ先までいってもらいました。メールの時代ですが、手で実際に書いたり、人に届けたり、それを体で表現したり、そういうことを今回の授業のなかで体験してもらいました」
絵はがきを実際に声に出して読んでみる。それを体で表現する。吉田さんは授業の中で、実際に体験するということを大事にされていました。
もう一つ印象に残っていることが、授業の中で吉田さんが「ちゃんと聞いてあげよう。聞くこともエネルギーがいる。聞くことで発表している人を応援してあげよう」と、発表を観る観客の立場になる生徒たちに「きちんと聞くこと」を度々求めたことでした。コミュニケーションというと、自分の考えをいかに表現するかということに注目が集まりがちですが、他人の表現をしっかりと受け止めるということも、重要な課題となるはずです。3回の授業の中では、どのようにすれば自分の表現を他人に伝えられるのかということはもちろん、他人の表現をどのように受け止めるのかということにも、焦点が当てられていました。
発表会を終えた生徒たちの感想を引用します。
「何人かで協力して何かを表現するのは楽しいと思った。楽しく体を動かすことがきて良かったと思った」
「聞くことの重要性がよく分かった。自分で発表している時も、観客が反応してくれると、伝わったと分かって安心して演じることができた」
「実際に観客の前で、演技するのはとても緊張したが、やり終わった後の達成感は本当に素晴らしかった」
「自分だけができてもだめで、他の人との協力で、自分の思っている事を人に伝えることの難しさを痛感できました」
「それぞれの想いがあるので、他の人とリズムや行動を合わせて動くことの難しさを感じた。一方、それぞれの個性が有ることで、面白いものを創り上げることができることに気づいた」
「コミュニケーションと言えば会話を連想するのですが、今回の授業では体を使った表現の方法にチャレンジし、仲間と考えを合わせていく中で大変勉強になりました」
「将来社会に出ると、人前で発言することが多くなると思うので、今後のためにも非常に有意義な授業だったように感じます」
生徒たちは3回の授業を通して、色々なことを体験的に学んだようです。
最後になりましたが、今年もお忙しい中、本校で授業を行って下さった吉田小夏さんとアシスタントの方に、心より御礼申し上げます。本当にありがとうございました。