高2前数学部部長、インドの国際数学雑誌に論文掲載される!
京都大学理学部主催の「数学の森」で2年連続の銅賞受賞、本校の前数学部部長、そして海城&YSFH数学定期交流会などで目覚ましい活躍を見せる高校2年の恩田直登君が、自身のオリジナル論文をインドの査読付き国際数学雑誌である
Journal of algebra and number theory: Advances and Applications
に投稿し掲載されました。
投稿誌は、米国数学会および欧州数学会にてその内容がレビューされるものゆえ価値は高く、加えて高校生の論文が国際数学雑誌に掲載されることは希代のことと申せましょう。
すでに掲載誌のHPには、恩田君の論文
A note on certain relations between the Fibonacci sequence and the Euclidean algorithm
が電子ジャーナルとして配信されています:
http://www.scientificadvances.co.in/artical/3/133 を参照のこと。
〈投稿誌のHPより. NAOTO ONDAの名前が見られる〉
〈昨年末、本校数学科ゼミコーナーにて、論文投稿前の最終チェックをする恩田君〉
彼が扱ったテーマは、2数の最大公約数を求めるため際に利用されるユークリッド互除法についてであり、特にその適用回数に関するものです。
この方面については、G.ラメが与えた“適用回数の上限”に関する定理、すなわち適用回数は、2数の内小さい方の数の桁数の5倍を超えない、が有名ですが、恩田君の得た定理は,大きい方の数がある特殊な族(恩田君はこの族を“Lucas set”と命名している)に属している場合は,適用回数の上限どころか最大値が簡明にわかってしまい,しかも,その最大適用回数を与えるもう片方の数も決定できてしまうというものです。
恩田君によれば、この研究の基点は、中1のときの数学の授業だそうで、以来、地道に研究を重ねてきて、今回の結果に至ったとのことです。
詳報は、近日、本校数学科HPに掲載予定の「数学科だより」第5号でお伝えします。
なお、本論文に関する研究発表会が3月10日(月)10時より11時まで、本校合同28教室で行われる予定です。
恩田君、まことにおめでとうございました。そして洋々たる前途を祝します。
(高校2年数学担当者)