理科 地学 夏の天体観察会(ぐんま天文台)
8月28日(水)から30日(金)にかけて,地学科では,地学部員を中心に群馬県立ぐんま天文台での天体観察を中心とした巡検旅行を行いました。今回は,新宿では経験できない星空と設備が整った,ぐんま天文台を訪れ,本格的な天体観察会を企画しました.特に,今回は本校卒業生でこの天文台に勤務されている浜根先生にお世話になり,天体観測の基本,望遠鏡の扱い,天体写真の撮り方などを学びました.また,最終日には,天文台の近隣にある榛名山にも出かけ,群馬の火山地形についても学ぶことができました.浜根先生はじめ,お世話になりました方々に御礼申し上げます.
1日目(28日)
1日目は,午後に大宮駅に集合し,普通列車で群馬県の渋川に向かいました.そこからバスで宿舎に移動し,荷物を整えてぐんま天文台に移動しました.天文台周辺の広場で夕食のお弁当を食べ,いよいよ本格的な実習です.まず初めに,天文学の基本を講義していただき,天文台の設備を利用して望遠鏡の組み立てと観察を行いました.
ぐんま天文台に到着.夕食は,天文台周辺の広場でいただきました.山並みがきれいで涼しく最高です.
これから2日間学ぶ上で,「天体観測とは何か?」という根本的な講義をいただきました.とても根本的な話で,生徒も意表をつかれたようですが,感想を見るとなるほどと納得していました.
後半は,望遠鏡の取り扱いを学びました.操作順序や部品というものは,色々な工夫がなされていて,なぜそのように取り扱うかには理由があります.丸暗記ではなくて,それを考えてください.
ちょっと天候が良くなかったものの,雲の切れ間から美しい星空を垣間見ることができました.
2日目(31日)
2日目の午前中は、夜の観測のため体を休め,午後からぐんま天文台を訪れ,天体観測における具体的な観測方法やデータの解析を学びました.その後,赤道儀付きの望遠鏡で昼間に見える金星やベガなどの天体を観察しました.夜は,晴れたり曇ったりの天気でしたが,きれいな星空が見える時間もあり,性能の良い望遠鏡を色々な天体に向け,写真を撮影するなどの貴重な体験ができました.
講義の様子.これは恒星を撮像し,どのように恒星の明るさを決めるかの説明がなされています.
ドーム内で望遠鏡の説明.このドーム,後の写真でわかりますが,動きます.
さっきの望遠鏡は,コンピューターで制御されており,自動で星の方角に鏡頭を向けてくれます.かっこいいので生徒は楽しかったでしょう.
ドームが開いたところです.このようにして,空に望遠鏡を向けることができます.ドームが開く瞬間はなぜかわくわくします.
昼間に太陽を覗いてはいけませんが星は大丈夫.ここでは金星とベガなどを観察しました.自動で星の位置へ合わせてくれるので探すことができます.昼でも望遠鏡では星が見えます.知っていますか?
3日目(1日)
3日目は,すぐ榛名山へと思っていましたが,生徒の天文台の展示などももっと見たいという熱心な要望に予定を変更して,午前中はぐんま天文台の展示や大きな望遠鏡を見せてもらいました.昼前に,榛名山へ移動して榛名湖で昼ご飯.午後は,数時間ですが,ビジターセンターの見学と火山地形の見学をしました.またの機会には,火山堆積物も見学したいと思います.
太陽望遠鏡からの光を投影したり,分光したりする展示スペースです.教科書に載るようなものが,鮮明に映し出されており,とても感動しました.
海城の大先輩と現役の後輩で尽きない天文の話.集合時間は少し過ぎているのですが,何だかいいですね(笑).また,訪れましょう.