生物部 富士山麓 夏期合宿
8月27〜29日、生物部で富士山麓に行ってきました。生物部では、各自がそれぞれ「鳥」や「昆虫」、「種子植物」、「コケ・シダ植物」、「プランクトン」など様々な生物に興味を持ち、研究を進めています。今回の研修では、野外でそれぞれが生物の観察・同定を行い、普段の研究のスキルアップや富士山麓の生物相を理解することを目的としています。
初日は、河口湖、本栖湖、精進湖、西湖でクロロフィル量や電気伝導度(EC)などの水質調査やプランクトンの採取を行いました。また、青木ヶ原樹海の溶岩上に成立する針葉樹林の植物・昆虫の観察を行い、鳴沢氷穴や富岳風穴などにも行きました。宿泊先は、西湖湖畔のホテルで、夜はプランクトンの同定班と夜間生物観察班に分かれ、就寝するまで観察を続けました。プランクトン同定班では、珍しい「トゲトゲワムシ」が見つかり喜んでいました。
2日目は山中湖北部の切通し峠〜高指山〜山伏峠までの山岳部の登山に匹敵するような山道を夏緑樹林の植物・昆虫の観察をしながら歩きました。植物では、ブナやミズキ、アブラチャン、ムシカリ、イタヤカエデなどの落葉広葉樹が見られ、昆虫ではセンチコガネやミヤマクワガタなど多くの生物が観察できました。登山の後には山中湖で採水やプランクトンの採取を行いました。夜には、今回の研修で観察した生物をプロジェクターを用いて、それぞれが発表し、情報の共有をしました。
3日目は、西湖周辺の散策を行い、青木ヶ原樹海の蝙蝠穴まで歩きました。また、忍野八海に行き、湧水の水質調査や山中湖湖畔にある東大演習林に行き植物の観察をしてから東京に帰りました。
本合宿を通じて、研究の対象が違っても同じフィールドで一緒に観察をすることを通して、共有できる部分や刺激を感じた部分も多かったと思います。まだ、専門が決まっていない中学生も先輩たちと観察や寝食を共にして、生物への興味関心も深まったと思います。今回の体験を生かして、普段の研究活動により一層、打ち込んでほしいです。
(生物部顧問)
精進湖にて富士山をバックに集合写真。