生物部 「北野の谷戸で落ち葉溜め作りと養蚕講演会」
1月20日、生物部で埼玉県所沢市の北野の谷戸の保全活動に参加してきました。今回は、雑木林で2月に行う落ち葉掃きのために、落ち葉溜めを作る作業でした。農業をしている方の指導の下、トトロのふるさと基金の方々と協力して、雑木林で伐採したシラカシや谷戸の竹林から竹を切りだして落ち葉溜めを作りました。
落ち葉溜めを作る作業の後は、先月、国の有形登録文化財に指定されたトトロのふるさと基金の「クロスケの家」で北野の谷戸周辺で養蚕を続けている方の講演を聞きました。講演の前には、「繭玉飾り」を作るイベントが開催されており、余った繭玉(お団子)を竹に刺し、たき火の炭であぶっていただきました。講演では、養蚕の方法や「繭玉作り」などの養蚕と地域の文化に関する内容を聞きました。印象に残ったのは「養蚕やそれに関する文化的行事に必要なものはほとんど地元の物を使っていた」ことです。繭玉作りの土台となる木は地元のシラカシを使ったものですし、養蚕で使う桑の葉も地域のものです。こうした地産地消を通した養蚕と文化の関係を学ぶことができました。また、その農家の方がいまでも養蚕を続けていられるのは、「機械化して、大量生産するのではなく、手作業でも地域に根付いて養蚕を続けていたから」ということのようです。環境問題の解決には「持続可能な社会の構築」が必要と言われています。今回、生徒達もそのヒントとなることを学ぶことができたのではないでしょうか。まだまだ、里山から学ぶべきことは多々ありそうです。
(生物部顧問)
落ち葉溜めを作る様子。