新宿区調べる学習コンクールの表彰式
先日(といっても11月ですが・・・)、新宿区の4図書館が主催した「調べる学習コンクール」の表彰式に生徒とともに出席してきました。
本校の社会科では中学校の3年間を通じて、社会的な課題に自ら気付き、取り上げ、調査をしていくことで最終的には提言までを目指す「社会1・2・3」という総合学習科目(週2時間)を設置しています。テーマ決めや文献調査の段階で地元である新宿区立戸山図書館や大久保図書館を利用している生徒も多く、中には下落合の中央図書館まで足を伸ばす生徒もおり、地域の図書館にお世話になってきました。こうしたご縁から、昨年度、戸山図書館の大城館長からコンクールへの参加に声を掛けていただき、本校生徒の社会科レポートで優秀な出来だったものを応募し始めた次第です。
昨年度は4名の生徒が、今年度は5名の生徒が館長賞と優秀賞をいただきました。今年度の館長賞はHくんの「住民運動から浮かぶ“民主政治”の機能不全 〜松戸市立病院移転問題を考える〜」、優秀賞はKくん「『24時間定期巡回随時対応型介護』のこれから 〜制度の問題点、各地の取り組みからこれからの導入への改善策を考える〜」、Nくん「なぜがれきの処理がすすまないのか 〜熊谷市の受け入れから考える〜」、Fくん「留学を促進する方法を考える 〜ダブルディグリーと秋入学を比較する〜」、Aくん「消えゆく都市の病院 〜埼玉南部の病院を閉鎖から守るための診断書〜」の4作品と、どれも力作ばかりで、生徒たちも大変誇らしげに表彰式に参加していました(Nくんは部活動の対外試合のため残念ながら欠席)。
私の「社会1・2・3」では、自らの知りたい、明らかにしたいという知識欲・探求欲と同じくらい、自らが生きている社会(世の中)との関わり、つながり、そして還元(提言)を大切にするよう指導しています。社会科総合学習の成果が、単なる「調べ学習」「自己満足」に終わってしまうのではもったいないと思います(賛否はいろいろあるとは思いますが・・・)。自分が調べて疑問に思ったこと、こうすべきだと考えたこと、それらを社会に対して発信していくことの大切さまで今日に生きる生徒たちに伝えられていければと考えています。
(中3社会担当教員)