古典芸能部創設者卒業記念企画「報恩送別寄席」実施
まずはお知らせです。
私立中学・高校の「いま」を伝えることで定評のあるグラフ誌「SCHOOL」の最新号(vol.26・写真1)に当部の井上聞多君(高座名「家家家家家家家(かかかやけけけ)」)が登場いたしました。
これは同誌に連載記事である「Viva!コミュニケーション」で取り上げられたものです。
記事は,“雑談から生まれる宝物”なるタイトルになる井上君のムーラン観直筆原稿、および同君の高座姿のグラビアなどにより構成されています。
ご一読頂けますと幸いです。
さて,既報の通り、古典芸能部創設者卒業記念第一弾が、11日に行われました(桂小金治師匠講演会)。
翌12日は第二弾として、創設者である平山創君、三木駿鷹君への「報恩送別寄席」が、大正大学教授で元参議院議員である野末陳平先生(写真2)を立会人としてお招きして行われました。
この日は三部構成で、出演者は、なんとおよそ30人。当部の活動史上、最大規模で行われました。
企画段階で、このままでは余りに出演者が多いので、縮小する案も出されました。
が、部員一同、創設者の先輩方に是非ともお楽しみ願いたいとの念絶ちがたく、盛り沢山なプログラムでの実施となりました。
とりわけ、第二部では、卒業する創設者たちの「隠居名披露」が行われました。
そして、彼らの高座名を継ぐ在学生二人の「襲名披露」も同時に行われ(写真3)、新旧の共演が祝祭を一段と華やかにしてくれました。
また、創設時から今日までを中学部長製作の映画で振り返る「思い出アルバム」の公開は大いに盛り上がりました。
第三部では、「ケーキカットによる送別アトラクション」に加えて、「報恩大喜利」および顧問と創設初級メンバーによる「座談会」も行われ、創草期、まだあどけなかった創設者の二人が右往左往しながらも奮闘努力して形あるものにしていた頃を思いだし、顧問には万感に迫るものがありました。
最後に、参加者一同で記念撮影(写真4)が行われ、一本締めにて散会しました。
ゲストの野末陳平先生は、「海城寄席に寄せてもらうのは年末以来、二度目です。いやはや、毎回、達者にやるものですね。
今回は反対車、花見の仇討、粗忽の釘等などでしたね。
勉強をやりながらでしょうから、よく時間があるものだなぁ、と感心します。セリフを覚えればいいってものではないですものね。
間合いだとかクスグリだとか考えるわけですものね。第一、皆さん、「いっぱし」を気取っての高座ぶりだから、いやはや楽しいものです。
古典落語あり新作落語あり、謎かけあり沢山の色物あり、でね。
休憩のとき、落語家も将来の志望の一つと考えるとすればどんなもんでしょうか、という生徒さんから相談を受けました。
並大抵の世界じゃないよ、と話したけれども、頂く拍手の快感ってのは魔力らしいですよ。では、またお目にかかります」とコメントをお寄せくださいました。
この日の主役のひとりである卒業生の三木駿鷹君は次の感想を寄せてくれました:
「3/12 10:30に集合」
これしか伝えられぬまま,「(送別会は)どんなものになるのだろう?」と期待しながらも参加させていただきました。
古典芸能同好会をここまで大きな部に盛り上げてくれた後輩くん達です。文化祭と同じように,かなり楽しみな気持ちで参加させていただきました。
はたして・・・やはり,さすがの彼らでした。
僕の想像を超える楽しい・面白い・あたたかい会を開いてくれました。
僕は毎年の文化祭で彼らの演目を見せてもらうのが楽しみでした。
年々上達していく様子は目を見張るものがあり,とっくの昔に彼らに僕は抜かれていました。
今回、なんと半日にわたる盛大な会の中で,見せていただいた後輩くん達の上演はまたも「進化」していました。
彼らの中からプロの落語家さんが出るに違いありません。
その彼らは,落語やコントの腕はさることながら,僕ら先輩を親身になって送別してくれる優しい心を持っています。
僕ら高3生のために送別会を企画してくれたところ,サプライズで初代部長平山君と僕とのケーキ入刀の企画を立案してくれたところ,そしてなんと,僕らのそれぞれに向けて書いてくれた寄せ書き…
他にもたくさんの、とてもここには書ききれない優しい心。
なんて先輩思いの優しい後輩たちなんでしょう。
顧問の先生も,僕ら卒業生を涙ながらに送別してくださいました。
優しい生徒達・優しい顧問の先生。
そんなすばらしい人たちがつくる最高の部,それが古典芸能部です。
この部が永遠に存続することを願ってお礼の挨拶とします。
とても楽しかったよ。本当に,本当に,ありがとう。
ぜひこれからも活動に励んでくださいね。 (近視家森助こと三木駿鷹)
創設者のお二人、そして急遽駆けつけてくれた当部草創期の名コメディアン斉藤君(写真4は前列の左から平山君、三木君、斉藤君)。
皆さん本当にお疲れ様でした。皆さんの功労に報いるよう後輩たちは頑張ってくれるでしょう。
ともあれ、たいまつは次代へ見事に引き継がれました。演芸万歳。
(古典芸能部顧問)