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 第二回数学科リレー講座「ガロア生誕200年記念講習会」第五日目

【講義を終えて】 今日(26日)は体(たい)の説明から開始し、最小分解体、体の自己同型写像、そして二次方程式のガロア理論という流れで話をしました。
講義のために自分用に作成したメモにおいて、定義のチェックや、具体例の計算が穴埋め形式で作業できるようにして配布しました。これは簡単ではあるものの効果的な具体例を計算をすることで、「ほっとしながら」理解し、納得することを目論んだことによるものです(写真1))。
結果、2次方程式のガロア理論を説明し終えたところで、残り時間が5分。3次の場合の概要と、5次方程式では、5次交代群が自明な群以外の正規部分群を持たないことから、べき根拡大ができないゆえに根の公式が作れないことを説明。余談に、20年前に作った5次交代群の乗積表(60×60=3600箇所の計算!!)を公開(写真2)して授業終了となりました。
チャイムがなったとき、力尽きて倒れる感じがしました。前向きに倒れたか、はたまた後ろ向きに倒れたかは受講生のみなさんの判断を仰ぐほかありません。  
メインと考えていた3次方程式のガロア理論について少ししか触れられなかったのは残念でしたが、2次方程式のガロア理論を、与えられた2次式の最小分解体の自己同型写像を通じて説明できた(写真3)のをよしとするか、と慰めています。
さて、いよいよ明日は網谷先生がガロアの天才を余すところなく、説明してくだいます。ご期待ください。

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(写真1)

 
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 (写真2)

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 (写真3)


【受講生の声】(恩田直登君)感動しました。ガロアが、どのようにして解の存在の有無を見つけたのかということが理解できて良かったです。
理解するのはある程度簡単(?)ではありますが、ガロアのアイデアは自分には思いつくことはできないだろうなと感じました。ガロア青年はいったい、どういう思考回路で発想したのかがとても知りたいです。
また、体の自己同型写像も面白かったです。しかし、そのような写像は、実数体の場合におけるf(x)=x以外考えつきません。難しいです。


【受講者の声】(徳田俊介君)今日の講習の冒頭「体」の説明での整数が「体」でないことが1や2など簡単な数字で示せて、分かりやすく感じました。
初めは何の知識も無く、新しい内容に苦労もしましたが、昨日までの授業で教わった「群」などや今日の授業で教わった「体」なども自分なりに理解できたと思います。今日の講習では二次方程式のガロア理論が特に面白いと感じました。ここで学んだ事を活かして、継続してガロア理論を学び続けたいと思いました。


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