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 第二回数学科リレー講座「ガロア生誕200年記念講習会」第二日目

今日は小澤先生がご登場(写真1)。集合記号の用い方から始まり、群の定義にまでおよぶ、実に多岐にわたる内容を扱われました。
消化不良になることが懸念される向きもあるやに思われますが、そこは小澤先生。先生一流のユーモアあるお話、効果的な具体例の提示などで、生徒たちは楽しく授業を受けていました。群の作用の計算演習では、黙々と取り組んでいました(写真2)。演習問題解説の際、ややもすると抽象的に思われかねない群の説明を、親しみやすいものにすべく、ご自著のトレードマークともいうべき「クマ」(写真3)を動かしてお話され、受講者は楽しみながら、群の定義を吸収できたと思われます。明日は、群のうち、とりわけ、対称群について扱われる予定です。

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(写真1)小澤先生

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(写真2)群論の作用の演習

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(写真3)ご自著のトレードマークの「クマ」


【受講者の声】(湯原拓也君)群とか集合など初めて聞く言葉がほとんどで、最初はよく分からなかったのですが、先生の解説を聞いてなんとなく分かりました。ガロアは、僕と同じくらいの歳で、群のアイデアを思いついたと考えると、やっぱりすごい人だなと思います。小澤先生の授業は、具体例を出してくれたり、ところどころでユーモアも利いていてとても楽しかったです。
明日からの授業も楽しみです。
【受講者の声】(山口哲君)今日は集合から始まり演算の事から群論の話に持っていくという講座でした。群論は一応知ってはいましたが、集合から丁寧に説明してくれたので、良く分かりました。全部面白かったです。
例えば、集合の説明では、山手線の駅を例に出してきて説明してくれました。身近な例で分かりやすかったです。
写像によって集合と集合が対応出来るんだなあ、面白いなあと感じていると、その一つが演算と言われて、虚をつかれたようでびっくりしました。
普通、演算は(関数などもありますが)数に対して行われますが、自然数とか有理数も言われてみれば集合です。集合同士の関係だと分かった事で、演算に集合が入った群の説明が一層良く分かりました。
冗談も交えながら説明してくれたので、一層分かりやすかったです。明日の講座も楽しみにしています。


【講義を終えて】(小澤先生)2日目の内容は、明日(3日目)以降に本格的にガロア理論の内容に入るので、そのときに必要になる数学的な準備をしました。
まず「集合」や「演算」の定義から始め「群」まで定義しました。そして平面図形の合同変換が「非可換群」になるので、このこと用いて「群」に少しでも慣れることのできるように練習もしました。
本来講義をすると何時間もかかる内容なのですが、それを80分の1講座におさめるのに苦労しました。どれもこれも深く話をするわけにはいきませんし、この講座の趣旨にもあいません。しかしながら、アウトラインばかりでは逆に意味がわからなくなってしまいますし、数学の講座ですので、論理的組み立てを軽んじて雰囲気ばかりで進めるわけにもいきません。限られた時間の中で何を強調するのがベストなのか、その構成が一番大変でした。
また、生徒たちにとっては初めて聞く話ばかりですので、じっくり見直しができるように、今日の講座の内容をすべて書いた資料を配付しました。割と分量がありますが、不足のないように丁寧に作ったので、是非あとで読み返してもらいたいです。
ガロア理論は難しい内容ですが、とても興味深い内容です。諦めずに少しでもその面白味を感じ取ってもらえると嬉しいです。明日よりいよいよガロア理論の話が始まります。
(編集子M)

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