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 「研究船で海を学ぼう」に参加!

 8月3日(日)から8月8日(金)にかけて,高校生を対象とした日本科学協会主催「研究船で海を学ぼう」という海洋研修があり,高1・2の教室にポスターを掲示したところ,高2理系の生徒2名が参加しました。研修の内容は,前半3日間を東海大学の研研究船「望星丸」(写真1)に乗船し海洋観測を,後半は船で得られたデータを東海大で分析・解析を行い最終的な結果を班毎にまとめ発表するというものです。
船上では,化学分析や生物観察のための海水やプランクトンを採取したり,海洋の温度,塩分,流れの構造を知るための計測をしたりしました。また,船内でも海に関する実験が行われ,海洋大循環の実験や水圧実験(写真5)なども面白い実験が見ることができました。一方で,ひとたび海に出れば,食事,掃除,避難訓練など,船上は集団生活であり,皆で協力することの重要性も学べたのではないでしょうか。これは実際のフィールドサイエンスでも必須の項目です。前半の研究船での観測は,大学でも設備がないとできませんので,とても貴重な経験であることとともに,教科書や教室では学べない実際の地球や海洋の姿を科学することの大変貴重な経験になったはずです。
後半は,東海大海洋学部において,海水の化学分析をしたり(写真6),船上で得られたデータを解析したり(写真7),生物の分類をおこなったりと,大学の教員や学部・院生の力を借りて,様々なデータ・試料の検討が行われました。そして,最終日はまとめとして,テーマごとに分けられた各班で発表(写真8)を行いました。大変立派な発表も多く,感心させられました。
この研修では,科学者の研究のプロセスが実体験として得られたと思います。唯一,経験できなかったのは,時間的に厳しい論文を書くという作業だけです。また,海での観測は,理系の大学に行っても経験しにくいものです。今回,研究の現場に触れ,大きなイメージと経験が得られた事は,今後の進路や大学での学び,将来に役立つ大きな夏休みの経験になったのではないでしょうか。
 
                        <地学科 上村 剛史>


 

 

写真1. 東海大学の研究船「望星丸」。今回,これで海洋調査に出かけました。

 

 

写真2. 船上での海水のサンプリングに挑戦!貴重な資料をこぼさないように…。

 

 

写真3. 白,青,赤の円盤を海に沈めます。透明度や色の見え方について実験と観測です。

 

 

写真4. 船上での避難訓練。食事準備や掃除など船上での生活も高校生にとっては貴重な体験では?

 

 

写真5. 船では定番のカップめん容器の水圧実験。水深4000mまで沈めると小さくなります。生徒も大喜び。

 

 

写真6. プランクトンネットで採集した生物を顕微鏡で観察。どんな生物がいるかな?

 

 

写真7. こちらは実験データをPCで処理している物理グループ。熱収支を解析しています。

 

 

写真8. 研究の総まとめである研究発表会。高校生とはいえ大学生並みの立派な発表でした。

 

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