埼玉県・長瀞巡検
春休みに入った3月21日、地学同好会の活動で、日本の地質学発祥の地といわれる埼玉県の長瀞を訪れました。前日まで雨が続き、天候が心配されましたが、雨も降らず、冷え込まなかったので、よい巡検になりました。日中は暖かくなり、カエルの卵や孵ったばかりのオタマジャクシが見られ、地質に加え、春へと移り変わる季節の変化も感じてくれたのではないでしょうか。
さて、長瀞は、明治10年、日本に近代地質学が導入された際に、東京大学地質学科の教授についたナウマンが調査し、日本の地質学に大きな影響を与えたことから発祥の地といわれています。午前中は、近くの埼玉県立自然の博物館を訪れ、長瀞や埼玉の地質を学びました。その後、博物館前の荒川の川原で、お昼ご飯を食べ、足元に広がる岩石や河川の作用を観察しました。長瀞は、変成岩といって、海底に堆積した岩石が大きな圧力や熱を受けたため、鉱物や構造が変化した岩石が見られます。こういった色々な変成岩を観察し、有名な石畳まで岩石の特徴やでき方を見て歩きました。川原には、川底でできたくぼみに、レキなどが入り込み、水流でぐるぐる回転しながら穴ができる甌穴(おうけつ)も見られました。地質学発祥のこの地で、同好会のメンバーも地質を学べた有意義な1日になったでしょうか。
博物館前の記念碑
岩畳で変成岩の話を聞く
荒川の川原に落ちていたレンガ
(流されるうちに角が取れて丸みを帯びている)