多摩川の化石採集と台風の堆積物
地学同好会 報告
寒い日が続く27日、地学同好会で去年6月にも行った多摩川に化石採集に出かけた。まだ、多摩川に行っていなかった生徒を中心に、2回目になる生徒もいた。100万年前の地層(飯室層)を観察し、前回同様、化石の採掘を行った。川原の水溜りには、氷がはった跡が残っていたが、天候もよく良い実習になった。
今回はもう1つ観察して欲しいところがあった。6月にこの場所を訪れてから、おおよそ半年ほど間隔があいたのだが、夏に大きな変化があった。去年9月7日に首都圏を直撃した台風9号は、みなさんの記憶にも残っているだろう。この台風がもたらした豪雨で多摩川は増水し、河川敷の野球場やサッカー場を飲み込んだ。我々が見学して歩いた目的地までの河川敷が水に浸かったことを話しながら歩くことで実感が得られただろうか。6月16日の写真に見られるように、この場所は飯室層という貝化石の出る地層が一面に露出していた。ところが、今回の1月27日の写真では、一面が台風の堆積物で覆われていた。バックに写っている小田急の鉄橋とその右の建物で、同じ場所だと言うことがわかる。